タロットカードに描かれる花々のお話し~その1~

佐藤洋子研究室を開業してから、今年の8月5日で17年になります

研究室で用いる占術は、命・卜・相(めい・ぼく・そう)の三種類の占術のうち、命術と、卜術の二種類になります。

ちなみに、命術(めいじゅつ)とは、生年月日を基に宿命(しゅくめい)を出して占う方法、卜術(ぼくじゅつ)とは、易、タロットカード、ルーンなどの、その時々の運勢(うんせい)を占う方法、そして、相術(そうじゅつ)とは、手相、人相、などのその方の風貌(ふうぼう)、身体(からだ)の状態(じょうたい)から運勢を読み取る方法です。

研究室で用いている命術は、カバラ数秘術、西洋占星術。鬼谷算命学の三つです。

そして、卜術はタロットカードです。

最近、とみに感じるのが、私は「タロット占い師」としての側面(そくめん)が強くなっているなぁということです。

おそらく、生年月日から読み取る宿命の部分は、ある程度、命術を学んだ占い師ならば、一定のレベルの鑑定(かんてい)を行うことが可能で、占術が違っていても、同じ方を占う限り、占断結果はそれほどの違いは起きないことから、お客様にとっては、「前にも聞いたかな?」という内容になることがあり得るのだと思うのです。

命術では、なかなか読み取りづらい内容、ご自身の運勢の流れ、関係する他者の気持ち、両者の関係性がどのようになっていくのか、といった部分については、卜術が力を発揮(はっき)します。

再びの鑑定のご依頼(いらい)をいただくとき、「タロット占いを」とおっしゃられるお客様がほとんどであることは、その証左(しょうさ)であるかと思います。

タロットカード占いにおいて、占い師とお客様の間に、調和的(ちょうわてき)な空気が成立(せいりつ)しているとき、また、お客様がタロットカードに素直なお気持ちを託(たく)してくださるとき、とても鑑定の精度(せいど)が上がるのを感じます。

そこで、「洋子のタロット夜話」というカテゴリーを作り、日々、タロット占いをさせていただいている者として、タロット占いについての占者(せんじゃ)としての思い、タロットカード受け取るインスピレーション、また、タロットカードそのものについてのこぼれ話を、ブログアップしていきたいと思っています。

タロットカードのデッキは、様々ありますが、この「タロット夜話」においては、最も広く、用いられていると言われる、ライダー・ウエイト版について取り上げていきたいと思っています。

前置きが長くなりましたが、今夜は「タロットカードに描かれる花々について~その1~」です。

画像は、タロットカードにおける22枚の主要なカード・大アルカナの二番目のカード、ナンバリングは1の「魔術師(まじゅつし)」です。

大アルカナは、0とナンバリングされている「愚者(ぐしゃ)」から始まり、21とナンバリングされている「世界」までの22枚のカードです。

魔術師は、ニーチェの「ツァラトゥストラはかく語りき」で有名なツァラトゥストラ(ゾロアスター教の開祖)がモデルと言う説もあるカードですが、このカードの絵柄についてお話しするだけで、ブログが二、三個書けてしまう情報量ですので、今回は「魔術師」のカードに描かれた花について、お話ししたいと思います。

魔術師の頭上(ずじょう)には、赤いバラのつるが、足元には赤いバラと白い百合が絡み合うように描かれています。

西洋世界において、赤いバラはゴルゴダの丘に磔刑(たっけい)に処(しょ)せられたイエスキリストが流した血を象徴(しょうちょう)すると言われます。

そして、白い百合は聖母マリアを象徴する花です。

このカードの中に、イエスキリストと聖母マリアを垣間見(かいまみ)ることが出来るのです。

こちらのカードは、数字カード「杖の2」です。

このカードの中にも、赤いバラと白い百合が登場します。

中央の人物の足元、城塞(じょうさい)の一部に描かれています。

ところで、タロットカードは全部で78枚あり、大アルカナ22枚、数字カード40枚、人物カード16枚で構成されています。

大アルカナは、「人間の魂(たましい)の成長」が物語のように描かれていると言われている、主要なカードです。

そして、数字カードは、杖、剣、聖杯(せいはい)、金貨(きんか)の四種類について、それぞれ、1から10まで、各十枚で構成されています。

人物カードは別名コードカード(宮廷のカード)で、杖、剣、聖杯、金貨四種類について、キング、クイーン、ナイト、ペイジがあり、合計16枚です。

この「杖」のカードは、一説(いっせつ)には若き日のアレクサンダー大王が東方遠征(とうほうえんせい)に至(いた)る過程(かてい)を描いていると言われています。

このように、タロットカードにバラと百合が描かれている例は他にもあり、バラのみ、百合のみ、の場合もあります。

タロットの絵柄に影響(えいきょう)を受けているのか、私の鑑定室(かんていしつ)には、百合の花を飾ることが多く、玄関(げんかん)には秋から冬の花がしおれにくい季節にはバラの花を飾ることが多くなります。

意図(いと)してそうしているのではないのですが、結果的に、バラ、百合の花を飾ることで、タロット占い師として、お花からパワーを注がれている感覚(かんかく)を受け取っています。

以前のブログで触(ふ)れたことがありますが、花、特に生花には、場(ば)の空気を清浄(せいじょう)にし、運気の流れを活発にするエネルギーがあると感じます。

数有る生花の中でも、バラと百合には特に、強いエネルギーを感じるので、玄関、鑑定室に飾る花がこの二種類になることが多いという一面(いちめん)も存在します。

バラも百合も、お客様を歓迎(かんげい)する気持ちを表すのに相応(ふさわ)しい、気品ある花ですから、そのチョイスになるのかもしれませんが・・・。

こんな風に、タロットカードの絵柄について、日々、感じていることを、これからもブログでお話ししていきたいと思っています。

それでは、また、ブログでお会いしましょう!